おしっこトラブルについて

こどもの頻尿の診断について(小児科専門医、教授がお伝えします)

日付:2019年04月18日

1.頻尿の診断に必要な検査

最初に尿検査を行い膀胱炎などによる白血球や血尿がないかを確認します。頻尿の程度がひどい場合は採血も行い、炎症反応や腎機能、血糖値についても検査します。

さらに、いままでの経過や詳しい症状を聞き、他の病気や頻尿になった時のストレス状態を把握していくことで心因性頻尿か他の疾患による頻尿かの区別を行います。就寝中にトイレで起きるなどの症状がみられないことは心因性頻尿の診断の手がかりになります。

長期間持続する頻尿や極端に短いトイレ間隔、また残尿感などを訴える患者さんには超音波検査による膀胱容量測定や尿流測定検査による膀胱容量や残尿測定なども行います。

さらに、必要に応じて膀胱造影検査や膀胱内圧測定、MRI検査を行うことがありますが、くわしい精密検査が必要となるのはごく一部のお子さんに限られています。

ドクタープロフィール

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池田裕一
(教授/昭和大学藤が丘病院 小児科)

3000人以上のおしっこトラブルを抱えた子供達を治療し、20年以上大学病院で子供のおしっこトラブルに関連した診断と治療の開発に情熱を捧げてきた小児科医の目から、正しく偏りなくお届けします。