おしっこトラブルについて

昼間のおもらしの保護者の方へ

日付:2019年04月18日

1.ご両親の心構えについて(小児科専門医・教授からのアドバイス)

子どものおもらし、おねしょ、頻尿の原因やメカニズムは、全てがわかっているとはいえません。膀胱や腎臓の機能障害や神経の障害を伴っている場合もありますし、情緒や精神面でのトラブルが原因となっていることも考えられます。便秘を合併している子供も多くみられます。

1回の診療や1つのお薬だけですぐによくなる場合は少なく、長い期間をかけて、担当医とご家族が協力しながらお子さんにあったお薬をみつけ、根気よくお子さんの治療を続けることが何よりも大切です

しかし、一旦お薬の効果がでだすと半年から1年程度でまったく尿モレがなくなることが多いです。

すぐに良くならないからといって、治療を中断すると、かえって治癒を長引かせてしまう場合があります。たとえ病院が遠くても、こどもの尿トラブル専門の医療機関で相談する勇気をもってください。そして、一度治療が始まったら、よくお子さんの状態を確認して、毎日の様子を排尿日記などに記載し、担当医と相談しながら一番良い方法を見つけていく努力を共にしましょう。

きっと、ある日突然におもらしや尿モレから開放される日が訪れます。

ご両親とお子さんの悩みが深ければ、深いほど、治った喜びもきっと大きなものになります。お子さんの表情も明るくなり、生活態度も見違えるほど良くなること多いです。

ドクタープロフィール

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池田裕一
(教授/昭和大学藤が丘病院 小児科)

3000人以上のおしっこトラブルを抱えた子供達を治療し、20年以上大学病院で子供のおしっこトラブルに関連した診断と治療の開発に情熱を捧げてきた小児科医の目から、正しく偏りなくお届けします。