おしっこトラブルについて

おねしょ(夜尿症)とは

日付:2019年04月02日

1.おねしょとは

おねしょとは、夜間に寝ている間に無意識のうちに排尿してしまう状態のことをいい、5歳を過ぎても続く場合は「夜尿症」と診断されます。「夜尿症」の治療やお泊まり対策が必要になるのは小学校に上がってからが多いです。

20年ほど前は、集団での宿泊体験は小学校6年生の修学旅行が最初でしたが、最近はクラブ活動や学校の行事多くなり、それにつれて幼稚園や小学校低学年から宿泊体験が始まるため、より早期の対策が必要になっています。年齢別の割合では、5歳で15%、10歳で5%、15歳で2%ぐらいのお子さんに夜尿症がみられます。

修学旅行に参加する11歳前後でも1クラスに1〜2名程度はおねしょするお子さまがいます。成人したあとでも200人に1人ぐらいは夜尿症が残ります。

13歳を超えても夜尿が治らない場合は成人型夜尿症への危険性があると考えています。

2.どうしてうちの子供だけおねしょするの

夜尿症の原因として、いくつかの理由が考えられますが、完全に科学的に証明されている原因はみつかっていません。現在考えられている原因としては以下のことが考えられます。

  • 原因1 睡眠中におしっこを濃縮し、おしっこの量を低下させるホルモン(抗利尿ホルモン)が充分に分泌しないために、膀胱容量以上におしっこが作られてしまう。
  • 原因2 自律神経の働きが弱く、夜間睡眠中に膀胱が充分大きくならないたいために、おしっこが膀胱からあふれてしまう。
  • 原因3 睡眠のリズムや寝付きが悪く、本来眠りが浅くなる明け方に、眠りが深くなってしまい、尿意を感じることが出来ない。

これらのいずれか、または全ての原因が合わさって、夜間睡眠中におしっこで下着や寝具等を濡らせてしまうと推察されています。

昼夜の睡眠リズムと排尿リズムが確立されていない幼児期では、おねしょは生理的な現象であり問題はありませんが、6歳を過ぎても週に1-2回以上におねしょをする場合には、生活指導を受ける必要があります。

夜尿症に詳しくないドクターや子育て専門家の一部の方からは,おねしょは育て方や本人の性格、さらに精神的な問題などに原因があるといわれますが、医学的には実際のところほとんど関係はありません。

おねしょの遺伝的な関係はよく知られています。両親に夜尿症があった場合、お子さまが夜尿症になる頻度は75%、片方の親に夜尿症があった場合は50%になるといわれており、かなり遺伝的な要素が強いと考えられています。また,お子様の夜尿症の治る時期は,両親のいずれかが夜尿症の治った時期に一致することが知られています。

3.おねしょにはどんな病気が隠れているの?

夜尿症の中にはまれに腎臓、膀胱、尿道、脊髄、内分泌、神経、精神など、体の他の部位に病気を認めるものがあります。以下の症状がある場合は、他の病気の合併が疑われるため、症状や疾患に応じて必要な検査を行う必要があります。

  1. 発育が遅れている
  2. 注意欠損や多動がある。または学習障害といわれたことがある
  3. 尿路感染症や膀胱炎に罹ったことがある。
  4. 昼間のおもらしをよくする
  5. 背骨(腰椎)やお尻の皮膚に異常がある
  6. 頑固な便秘や便のおもらし(便失禁)を伴う
  7. 睡眠時に息を止めたり、大きないびきをかく

これらの症状が認められる場合は、血液や尿検査に加えて、CTやレントゲン撮影や超音波検査、さらにMRIなどの専門的な検査を行って合併症の発見が必要になります。

そのため、なるべく設備の整った医療機関を受診することが必要になります。しかし、実際に病気がある頻度は夜尿症全体からみてみると1%以下と考えられています。