おしっこトラブルについて

おねしょ日誌をつけてみましょう

日付:2019年04月18日

1.おねしょ日誌(排尿記録)をつけてみましょう

お子さまのおねしょについて詳しく理解するために、おねしょ日記をつけることをおすすめします。おねしょ日記は、毎晩のおねしょの経過を確認するためだけでなく、おねしょのタイプや重症度を判定する際にもとても役立ちます。

また、病院を受診する時にこの記録を持参すれば、担当の医師はかならず参考にすると思います。治療方針の決定や、治療の効果の判定、さらに生活指導や宿泊対策をきめこまかにしてもらうためにも、なるべく正確に詳しく記載することが大切です。

できれば、お子さまにも手伝ってもらいましょう。子供用のカレンダーやノートを準備して、上手くいった日と上手くいかなかった日、朝のおしっこ量や夜の水分量を記入するようにしましょう。お子さまのノートを基にして、保護者の方がおねしょ日記に転記してくだされば完璧です。また、上手くいったときは大好きなシールやはなまるをつけて沢山褒めるようにしてください。

お子さま自身がおねしょ日記をつけることで、治癒への意識を高めて、モチベーションを持続することができます。日誌をダウンロードして、早速今晩からつけてみましょう。

2.おねしょ日記のつけ方

【準備するもの】

  1. 計量カップ:1回ごとのがまん尿量を測定するために計量カップを用意します。計量カップは100円ショップのもので良いです。その他、ファーストフード店の大きな飲み物のコップや、コップ状に切り取ったペットボトルに50ccおきにフェルトペンで線をひくなどしても結構です。
  2. おむつ;夜間尿量を測定するためにおむつを用意します。普段使用していない場合は、無理に使う必要はありません。また、お子さまの体格が大きい場合やサイズが合わない場合は、おねしょシーツでも構いません。
  3. 計量計;おむつの重さを測るために用意します。濡れたおむつを測定するものですので、500g程度まで測れるキッチンスケールなどでも良いと思います。

【日記のつけ方】

  1. がまん尿;学校や幼稚園から帰った後、家でおしっこをなるべく我慢させ、もうダメだ、というときの尿量を測定します。
  2. 夕食から寝るまでの水分摂取;夕食時から寝る前までに摂取したおおよその水分量を記入してください。
  3. 服薬と点鼻の有無;お薬の服用、もしくは点鼻(スプレー)した日に◯を記入してください。
  4. 夜尿の有無(×=夜尿があった場合、△ =夜尿したあとで、自分が目覚めた場合、◯=朝まで夜尿をしなかった場合、◎ =自分で目覚めてトイレに行った場合
  5. 夜尿の回数:一晩の夜尿の回数を記入してください。正確に回数が分からない場合は、おむつの重さやパンツの濡れ具合を参考に判断してください。
  6. 寝具の濡れ具合(多=シーツまでぬらした場合、中=パジャマまでぬらした場合、少=パンツにシミ程度濡れた場合)
  7. おむつの重さ:おむつを使用している場合は、おむつの重さ(濡れたおむつの重さから使用前のおむつの重さを差し引いでください)を記入してください。
  8. 起床時の尿量:朝起きたらトイレで排尿させ、その時の尿量を計量カップで測定し、尿量を記入します。でなかった場合は0と記入してください。
  9. 一晩の尿量:「おむつの重さ」と「起床時の尿量」の合計を記入します。
  10. 特記事項:その日の体調(風邪気味や鼻炎、花粉症など)や特に気になったこと、他のお薬の服用などがあれば、特記事項に記入してください。

記入例はダウンロードした1ページにありますので、参考にしてください。

3.おねしょ日記(排尿記録用紙)をダウンロードする。

下記の場所からおねしょ日記をダウンロードしましょう。早速、今晩から日記をつけてみてください。

おねしょ日記<<ダウンロードはこちらから
 

つけたおねしょ日誌を参考にして、お子さまの夜間飲水量や塩分量などコントロールをしてみましょう。記録の方法や結果について分からないことがあれば、お子さんの受診時に担当医に相談してみてください。おねしょ日記の記録が,お子さんのおねしょの改善にきっと役立つ時が来ると思います。

ドクタープロフィール

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池田裕一
(教授/昭和大学藤が丘病院 小児科)

3000人以上のおしっこトラブルを抱えた子供達を治療し、20年以上大学病院で子供のおしっこトラブルに関連した診断と治療の開発に情熱を捧げてきた小児科医の目から、正しく偏りなくお届けします。