相談室(Q&A)

尿のおもらし の相談
アスペルガー症候群の女の子です。お漏らしはこの病気のせい?

日付:2019年04月11日

Q:質問

現在小学2年生、4月で3年生になる娘のおもらしについて相談させてください。

娘はアスペルガー症候群診断を受けています。3歳のころから療育に通い、現在も療育を受けながら普通学級に通っています。今のところ大きな問題はなく(小さいのはちょこちょこありますが)楽しく学校にも通っているのですが、おもらしが治りません。

トイレトレーニングは大変苦労しました。幼稚園の入園までにオムツは外れず、年少時はオムツで過ごしていました。年中の春にやっと取れたのですが、現在に至るまでおもらしが続いています。

トイレに行けないわけではなく、尿意もわかっているようですがなかなか気づけないみたいで、ギリギリまで我慢してしまい、トイレに行くまでに何度もチビって、気がつくとパンツはもちろんズボンやスカートまでおしっこでびっしょり濡らしてしまいます。しかも本人はそれに気がついていなくて、指摘すると「おしっこしてないよ」「おもらししてない!」と大真面目に反論。実際にお股を触らせてやっと「あっ、もれてる」と気づく始末です。

さらに先日はトイレの中でパンツを下ろす前に漏らしてしまい、トイレがびちゃびちゃになっていました。このようなおもらしも月に2~3回、多いときには週に1~2回見られます。

そんな感じなので臭いもあり、見た目にもおしっこのシミができているので、このままではいじめの対象になるのではないかと心配です。療育先でも相談はしているのですがあまり改善がみられず、もしかしてアスペルガーは関係ない?とも考えています。いつまでおしっこのことで悩まされるのかと思うと憂鬱になってしまいます。

A:池田先生の回答

ご質問ありがとうございます。昼間のお漏らしは、いじめや仲間はずれの原因になるので1日も早く治してあげたいですね。

娘さんは、尿意は分かっているけど、トイレが間に合わない。これは、尿意切迫感が非常につよい状態を表していると考えられます。軽度の尿意切迫感=過活動膀胱では、しみ程度ですみますが、強い過活動膀胱では大量の尿もれを起こすことがあります。

アスペルガー症候群の子どもの4〜6割には過活動膀胱を伴っているといわれています。また、発達の特性のため、尿意の感覚を適切にキャッチすることも苦手です。まずは、専門病院で過活動膀胱が合併しているか?それとも他の病気があるのかを診断してもらうことが大切です。原因がわかれば、治癒にむかって一気に進むことも珍しくありません。