相談室(Q&A)

尿のおもらし の相談
6歳の息子さんのお漏らしについて

日付:2019年04月13日

Q:質問

6歳になった長男のことで相談です。1歳から保育園に通っており、2歳前後から保育園ではパンツを使用していました。2歳10か月くらいから自宅でもパンツで時間をみて誘導、時々は自分でおしっこと言ってトイレに行っていたと思います。3歳4か月くらいにまたパンツになりましたが、おしっこの間隔が長すぎて、ひどい時は、5-6時間トイレにいかないことがありました。

小児科の主治医に間隔が長すぎることを相談すると「神経因性膀胱みたいなものがあるのかも」と言われるも、特に治療も対処方法の指導もありませんでした。4歳1か月くらいから、急におもらしが始まりました。パンツに少しもらしてから、トイレに行って残りをするという感じです。調子が悪い時はズボンまでびしょびしょになっていて、匂いもきつく、しかもそのまま遊んでいます。

調子がいい時は漏らしていないときもありますが、1日1回ももらさずに済む日はほとんどありません。保育園では、トイレの時間ではない時間に「トイレにいきたい」ということができず、漏らしてしまうこともあります。5歳3か月くらいの時に、再度小児科主治医に相談し、「ポラキス」を出してもらいました。ポラキスを服用し、1か月か2か月くらい経過しましたが、状況は変わりませんでした。

しかし、その後、おねしょおもらし相談室のHPを見つけて、同じように悩んでいる人がいること、そしてそれを治してくれようとしてくれる先生がいることにびっくりしました。いろんな小児科、総合病院の泌尿器科に電話などで問い合わせましたが、おもらしで受診なんて聞いたことないとか、また検査できる年齢じゃないからとか言われています。

来春からは小学生になります。一緒に治そうとしてくれる専門医にかかりたいですが、県内で診てくれるところはなさそうです。新潟県周辺で専門医はありますか? 昭和大学藤が丘病院で,もし受診したとすると、初回の診察では検査はできますか? 治療が開始されるまで何回くらい通う必要がありますか? また、土曜日にに診てもらうことは可能なのでしょうか?とりあえず日中のおもらしをなんとかしてあげたいです。宜しくお願いします。

A:池田先生の回答

ご質問いただきありがとうございます。4歳の時から,息子さんのおもらしの状態に悩まれて様々な医療機関を受診してきたのですね。ご質問の内容からは,膀胱の過敏性を主体とした過活動性膀胱の傾向があるように思われます。

少量のおもらしの後に,トイレに行って残りを出すのは,膀胱が緊張している状態を,少量の尿漏れで解消することで,次に行くトイレの間隔を延ばしている行為だと考えられます。もちろん,これは無意識で行われている事で,過活動性膀胱のお子さんに良くみられます。

まずは,お子さまの症状に合わせた適切な検査を行い,しっかりと病気の診断することが何よりも必要と考えます。日本では子どもの過活動性膀胱などの尿漏れの検査や治療に精通している医療機関が少ないため,なかなか的確な診断や治療が行われないのが現実です。

そのため,一般の医療機関を受診すると,精神的な問題や親のしつけなどが原因と言われてしまい,治療にまで進まない事も良くあります。 昭和大学藤が丘病院小児科では,海外も含め,遠方からの患者さまも多く訪れており,なるべくご希望に沿った診療を心がけておりますので,診療日や診療内容,日帰り検査なども相談させて頂こうと思います。

そして,正しい診断に基づいて,最も効果があると思われる治療を開始しましょう。お子さまの尿漏れの一日も早い治癒を目指して,一緒に頑張っていきましょう。