相談室(Q&A)

便のおもらし の相談
7歳の男の子、便の失敗が続いています。

日付:2021年11月08日

Q:質問

小学1年生、7歳の男の子の便の失敗について相談させて下さい。
幼児期からのトイレトレーニングが成功しないままこの年齢になり、終わる兆しが全く見えません。
下着に少量付いたまま本人は平気な様子で過ごしていて自分からトイレに行こうとしません。
周りから見ても力むような気配が全く分からず、誘導のタイミングが掴めません。本人もよく分からないと言います。失敗したのを見つけてトイレに誘えばスッキリ出ることが多いですが出るまで10-20分かかることもあります。
時間から推測して誘導もしますが、出ないと言って断られ、5分後には失敗している…または本当にその日は出ない、といった様子でほぼタイミング合いません。月に1-2回ほど奇跡的にうまくいくこともあります。
1年ほど前に小児科受診して便秘が酷いということでモビコールとミヤBMをずっと処方されていますが、便秘ぽい感じはなくなりましたが失敗は治りません。
便が下着についたまま家中を遊び回って汚染し、ベッドシーツやクッションなど大量の洗濯と床の消毒などが日々続いて親が疲弊しています。
尿は4歳で昼間は失敗がなくなり、夜尿はあるので夜のみおむつをしています。
便意を感じにくいなど、何か他の病気の可能性などはないのでしょうか?
よろしくお願い致します。

A:池田先生の回答

ご質問ありがとうございます。
息子さんの便失禁も長期間に渡っており、保護者様の心配もさぞ大きいかと思います。
昭和大学藤が丘病院に受診される便失禁の患者様の約9割は、便塞栓型の慢性便秘症を合併しています。診断は腹部レントゲン写真と超音波検査で行い、肛門周囲に詰まっている便の大きさを測定しつつ治療効果を判定しております。
また、他の病気の可能性については、長期間の治療で改善がない場合は、年長児になってから気がつかれるヒルシュスプルング病などの器質的疾患の除外のために、小児外科に依頼をして消化管造影検査などの検査も行っています。
息子さんの場合は主治医の先生の治療を受けられているので、まずは、その先生の指示にしたがって治療を継続して、あまり改善がない場合は紹介などを依頼しても良いと思います。