相談室(Q&A)

尿のおもらし の相談
5歳の男の子の尿漏れ(二分脊椎との関連は?)

日付:2019年04月12日

Q:質問

5歳になる長男についてです。大学病院で、産まれてすぐに二分脊椎と診断され、生後5ヶ月で手術を受けました。現在も定期的に検査を受け、エコー等の検査も受けましたが特に異常は無く、一見して保育園の他の子供達と同じように遊んだりしています。

ただ、昼間のおもらしが一向に改善されません。こちらのサイトで拝見した切迫型に良く似た状態です。夜のおねしょについては、寝る前にしっかりとトイレに行った日には、ほぼ朝まで濡らさずに過ごしています。先日、病院でバップフォーを処方され、服用を始めたところですが、一週間服用を続けましたが効果がありませんでした。

私がインターネットで調べたところによれば、神経因性膀胱なのだろうと思うのですが、子供の将来を思うと、涙が止まらなくなります。今後、薬を服用しながら導尿をし、常に尿漏れに悩みながらこの子は生きていくのでしょうか?なんとか治療する方法は無いのでしょうか?先日、トイレについて行ったときに息子が「なんで僕は上手に出来ないんだろう...。」と言ったのを聞いて、胸が張り裂ける思いです。

今後、この子がどうなっていく可能性があるのか?是非、お教えください。よろしくお願いいたします。

A:池田先生の回答

ご質問ありがとうございます。昭和大学藤が丘病院の尿トラブル外来では1000人以上の昼間の尿漏れのお子さんを診察してきましたが、全く治らない、すなわち尿もれが無くならないお子さんは数%以下で、95%以上の子ども達は治っていますので、あまり悲観されなくても良いと思います。

息子さんの場合は、まずは二分脊椎と尿もれが関連しているかを検査し、関連がないようであれば、過活動膀胱や機能性排泄障害などの診断をします。二分脊椎と関連があるようであれば、手術療法なども考慮します。これが最初の一歩です。そのうえで、排泄生活指導、排便指導などを行います。さらに、バップフォーを始めとして抗コリン薬などの薬物療法などを用います。

これらはいくつも種類がありますので、お子さんに一番あった薬を選択して治癒を目指していきます。適切に診断、治療すれば良くなる病気なので、是非、小児の排尿障害に特化した専門病院の診察を受けてみてください。