日付:2019年04月18日
まずは,おしっこの量と回数を記録しチャートを作ることです。
病院での検査の結果、膀胱や尿道などに異常がないことが分かれば、次にお子さんの膀胱の大きさが正常であることを確認するため、1日のおしっこの回数と1回のおしっこの量を保護者の方に記録してもらいます。
1回のおしっこの量が年齢×30ml 以上(例えば6歳では6×30ml=180ml以上)あれば、貯められるおしっこの量は正常であることがわかります。
この排尿日誌の作成は、お子さんの日常生活の把握や頻尿の理解にもつながり、病気を克服する自覚を促す意味でも治療上とても有効です。
この記録をつける方法は週に1〜2日程度行えば十分です。あまり、几帳面に毎日やるような習慣をづけると、そのせいでかえって頻尿が悪化する事があるので注意してください。
さらに、排尿間隔を延ばしていく上で、膀胱のがまん訓練や腹筋や背筋、骨盤底筋を鍛える体操も有効です。
保護者の方に心がけてもらいたいことは、過度の緊張やストレスが神経性頻尿の要因になるので、トイレをせかさず、しからず、優しく見守ってあげることです。
また、幼稚園や学校など周囲の環境にも目を配り、担任の先生などに相談して協力をあおぐことも大切です。
さらに原因となっているものが明らかな場合は、なるべく原因を取り除くように心がけてください。
3000人以上のおしっこトラブルを抱えた子供達を治療し、20年以上大学病院で子供のおしっこトラブルに関連した診断と治療の開発に情熱を捧げてきた小児科医の目から、正しく偏りなくお届けします。