相談室(Q&A)

尿のおもらし の相談
中学2年生、重度知的障害の子のオムツ外しの方法は?

日付:2019年08月12日

Q:質問

中学2年、男子、重度知的障害の子です。
現在は、おむつを外す練習として家庭にいるときは布パンツだけで、50分に1回、トイレに誘っています。本人の感情によっては行かないこともあり、もらすこともありますが、漏らしたとしても驚くこともなく、そのままの状態でいます。学校では、下着にパットをつけて授業の関係から1時間10分から20分の間隔でパット交換をしています。毎回パットは濡れているということです。将来はパット無しで自分ひとりでトイレに行けるようにと考えて取り組んでいるわけですが、果たして効果はあるのでしょうか。
本人が漏らしたとしても気づかないということは、パットが濡れていても訴えないということは、下半身が無感覚なのではないかということが不安です。何かアドバイスをお願いいたします。

A:池田先生の回答

ご質問ありがとうございます。当院にも息子さんと同じ障害を持つ子ども達が多く来院しているので、オムツ外しの難しさはとても共感できます。同じような多くの子どもの問題として、頻繁にトイレに行かせ過ぎて、かえって自分自身で尿意を感じとれない、感じる訓練ができていない可能性があります。
まずは、息子さんの貯められる尿量を計測するのが必要です。そこから、膀胱が一杯になる時間を計算して、トイレに誘導する間隔を決めていきます。次に間隔が定まったら、次には昼の尿もれアラームを使用して、排尿の有無を自ら感じる訓練をします。
便意(ウンチ)が分かっていれば、尿意を感じられないことはありません。これらのステップを踏むことで、時に長い時間がかかりますが、ほぼ全てのお子さんは改善に向かいますので、専門医に相談してみてください。