相談室(Q&A)

尿のおもらし の相談
大笑い失禁が治りません。このまま経過を見ていても良いですか?

日付:2021年10月17日

Q:質問

はじめまして。小学5年の息子が大笑い失禁と診断されました。
抗コリン薬を服用し一年以上経過しましたが改善が見られずこの度ご相談させて頂きました。
幼い頃から笑うとズボンが汚れる程おもらしをしていましたが、かかりつけ医からは成長に伴い改善すると言われておりました。
小学3年になっても状況は変わらずで、いよいよ心配になり小児泌尿器科を受診致しました。
検査には異常は見られず、大笑い失禁と診断を受け2020年3月よりベシケアを服用しております。
学校では休憩毎にトイレに行くようにしていますが、やはり盛り上がってしまうと漏らして帰宅します。
(学校にはお伝えし先生にもトイレに行くよう声がけをご協力頂いています)
家庭では、バラエティ番組を観る前などトイレを済ませてから観る等状況に応じてトイレに行かせておりますが、トイレ直後でも漏らしてしまいます。そんな失敗を家族間では笑ってあまり叱らないのですが…この対応が良かったのかは不安です。
成長に伴い改善していく病気と理解はしておりますが、年齢を考えますとただ成長を待ってばかりもいられず、日々どう対策をし、家庭でどうケアをしていったら良いのかご教授頂けましたらと思いメールさせて頂きました。

A:池田先生の回答

ご質問ありがとうございます。
子どもの昼のお漏らしの中で、大笑い失禁は比較的頻度が低いですが、当院にも数名が受診中です。
検査では特に異常がないのが特徴で、大笑いした時に骨盤底筋の緩みが生じて尿を漏らしてしまいます。
特効薬的な治療がないのも辛いところですが、大抵は抗コリン薬が処方されます。
生活上の注意点では、膀胱に尿が半分以上たまっていると漏れやすい傾向があるので、なるべく頻繁にトイレに行って膀胱を空にすること、さらに骨盤底筋をスクワットやバランスボールなどで鍛えることも大切です。
しかし、ご相談のように排尿後も漏れてしまうことも経験します。
一方で年齢が上がるにつれて、笑い方も穏やかになり、自然と改善していくことが多いです。
しばらく、上記治療で経過をみても良いと思います。