相談室(Q&A)

尿のおもらし の相談
支援学校4年生の女の子、学校でのトイレの失敗が増えています。

日付:2022年06月05日

Q:質問

中等度知的障害あり、支援学校4年生の9歳の女の子です。
元々未熟児で産まれ、低緊張もあり排尿間隔が短く、トイレの自立は1年生でした。
2年生ではたまにお漏らし程程度だったのが、3年生の終わり頃から毎日失敗するようになりました。
多いときは2~3回失敗する日もありました。
不思議なのがデイサービスと家では失敗がなかったものの、頻尿ではあったので、お漏らし外来に行き検査をしてもらい、過活動膀胱の薬を貰いました。
春休み中、デイサービスと家では失敗がなかったのですが、学校が始まって1週間、またお漏らしが始まってしまいました。
元々神経質な所があるので、新しい学年になり不安定なのかとは思いますが、給食後にトイレの回数が多いのと排便後、教室に戻ってお漏らしというのが多いようです。便は毎日出ていますがもしかしたらスッキリ出ていない可能性もあるかと思います。
本人に聞いても知的障害ありなのでよくわからないのと、プレッシャーになるかもとあまり家ではトイレの事に触れずにいます。
このまま大人になっても失敗することを見越して、トイレを失敗しない事を教えるよりも、失敗した時の対処法を教えた方が本人の為なのかと、一緒に洗濯したり、お気に入りのパンツを選んで貰ったりしています。
身体的なお漏らしなのか精神的なお漏らしなのか、どちらなのかイマイチ原因がわからずにいます。
これからどのように対処していけばよいでしょうか。

A:池田先生の回答

ご質問ありがとうございます。
当院を受診される患者さんの多くは知的障害か発達障害を持っているので、同様のご質問を受けることがよくあります。
特にご家庭など、お子様が慣れている場所では失敗がないのに、学校や外出先など慣れない場所や緊張する時などに失敗することは珍しくありません。
尿トラブルには尿を溜める機能に問題がある場合(過活動膀胱)と、出す機能に問題がある場合(排尿障害)があり、知的障害などのお子さんでは、尿をうまく出せないことがよくあります。
この場合は、残尿が増えたり、尿を出しきれずに膀胱炎になったりして、昼間のお漏らしにつながってしまいます。
まずは、専門の医療機関で尿を出す問題がないかを検査してもらうのが一番大切だと思います。