相談室(Q&A)

尿のおもらし の相談
支援級に通う9歳女子、学校でのお漏らしが治りません。

日付:2022年05月02日

Q:質問

中度知的障害あり、支援学校4年生の9歳の女の子です。
元々未熟児で産まれ、低緊張もあり排尿間隔が短くトイレの自立は1年生でした。
2年生ではたまにお漏らし程度だったのが、3年生の終わり頃から毎日失敗するようになりました。
多いときは2~3回失敗する日もありました。
不思議なのがデイサービスと家では失敗がなかったものの頻尿ではあったので、お漏らし外来に行き検査をしてもらい、過活動膀胱の薬を貰いました。
春休み中、デイサービスと家では失敗がなかったのですが、学校が始まって1週間、またお漏らしが始まってしまいました。
元々神経質な所があるので新しい学年になり不安定なのかとは思いますが、給食後にトイレの回数が多いのと排便後、教室に戻ってお漏らしというのが多いようです。
便は毎日出ていますがもしかしたらスッキリ出ていない可能性もあるかと思います。
本人に聞いても知的障害ありなのでよくわからないのと、プレッシャーになるかもとあまり家ではトイレの事に触れずにいます。
このまま大人になっても失敗することを見越して、トイレを失敗しない事を教えるよりも、失敗した時の対処法を教えた方が本人の為なのかと一緒に洗濯したり、お気に入りのパンツを選んで貰ったりしています。
身体的なお漏らしなのか精神的なお漏らしなのか、どちらもなのかイマイチ原因がわからずにいます。
これからどのように対処していけばよいでしょうか。

A:池田先生の回答

ご質問ありがとうございます。
娘さんは神経質な特性があるため、新しい環境や慣れない場所での排尿が特に苦手かと思います。
当院に受診される知的・発達障害の方の多くも、特定の環境でお漏らしをする傾向が多いです。
ある場所では大丈夫、ある場所では失敗する場合は、身体的な問題である可能性は低い考えています。
学校や放課後デーなどでの失敗が多い方には、教師や養護担当の先生など全体を巻き込んだが支援作りが何よりも大切です。
安心してトイレに行ける、明るく不安がないトイレ環境づくりなど、出来ることは沢山あるますので、娘さんが自立するためにも、大人までにトイレの失敗がなくなるように対策を考えましょう。
これには児童発達支援と排尿障害の双方に精通している専門医の受診が不可欠なので、お住まいの近くの専門医を探して生活全般を含めたアドバイスをもらうと良いと思います。