相談室(Q&A)

おねしょ尿のおもらし の相談
6歳の息子さんのおねしょとお漏らし

日付:2019年04月13日

Q:質問

小学一年生、6歳になったばかりの男の子です。昨年9月頃から頻繁におねしょをするようになりました。最近では週に4~5回のペースでするようになってしまいました。おむつはずれは2歳のころで、わりとすんなりはずれ、今までおねしょをしたのはほんの数回。夜中におしっこをしたくなった時は私を起こしてトイレに行っていました。

それが、今になって突然おねしょをするようになるとは思っていなかったのでとても驚いています。おねしょが始まったのが、妊娠中だったということもあって、それがいわゆる「赤ちゃん返り」の一つなのかな、とも考えました。また、家族が増えるということもあり、いままで川の字で寝ていたのを個々の部屋で寝るように変えたのも9月頃でしたのでそういう環境の変化のせいもあったのかもしれません。

徐々に息子のおねしょは回数を増し、出産後、入学も迫る頃から、突然昼間にもおもらしをするようになりました。床まで濡れるほどの多量なおもらしもあれば、パンツ、ズボンが濡れるくらいのおもらしと2種類あります。ズボンやパンツが濡れるおもらしは1日に多い時は3~4回くらいあります。また、本人がそれに気付いていないような感じもあります。

弟の誕生、入学への不安、そういうものでおねしょやおもらしをするようになってしまったのか、とも考え、息子が少しでも安心できればと、また家族で一緒に寝るようにしました。また、息子の叔父が同じく小学校入学の頃から夜尿症に悩んでいました。中学生くらいで治りましたが、そういった遺伝のようなものがあるのでしょうか。

また、1歳の頃から頑固な便秘に悩まされていて、2歳から今まで、小児科で処方されている便秘の薬を飲ませています。酸化マグネシウム、ラキソベロン、漢方(大建中湯)アローゼンなどです。徐々に薬も効かなくなり、大人の飲む量の下剤を飲ませなければ1週間以上便がでない状態です。そのため、二日に一回、下剤を飲ませていますが、それが夜尿症やおもらしに関係があるのでしょうか。

たまに前触れもなく、腕がしびれる、胸が苦しいということもあります。すべてが関係しているとはおもいませんが、様子を見ているより早めに診察をお願いしたほうがよいのか悩んでいます。どうぞ宜しくお願い致します。

A:池田先生の回答

ご質問ありがとうございます。夜尿症には遺伝的な関係があると言われています。当院の統計では夜尿症で受診されたお子さんのうち、両親のいずれかに夜尿症があった割合は5割を超えています。一般的なお子さんの夜尿症の頻度は1〜2割ですので、明らかに多いと考えています。

息子さんの場合は、夜尿症に加えて、昼間のおもらしも出ているようですが、これは1歳ごろからの頑固な便秘とも関連があるかもしれません。特に潜在性二分脊椎などの病気があると、排尿や排便の機能障害を生じるために頑固な便秘やお漏らしが現れます。また、腕がしびれることも、頸椎を含めて検査が必要かもしれません。

夜尿症は何もしなくても、1年に1〜2割のお子さんは自然に治りますが、昼間のお漏らしは何もしないと、ほとんど改善しません。特に床まで濡れるほどのお漏らしがある場合は、治りにくい傾向があります。もちろん、下のお子さんが生まれたことや、入学に対する精神的なストレスもあるかもしれませんが、お漏らしの原因を尿流•残尿測定や超音波検査で検索すること、脊椎を含めた背骨の検査をすることは必要だと思いますので、専門病院の受診をおすすめします。