相談室(Q&A)

尿のおもらし の相談
6才の男の子、トイレで排尿ができません(何かアドバイスはありますか?)

日付:2019年04月11日

Q:質問

3歳のトイレトレーニング中、何かのきっかけに、便座に座ることを頑なに拒否してしまい、オムツがとれないまま現在に至ります。
現在はパンツで過ごし、排尿排便の時のみオムツを使用しています。(オムツ以外の方法での排泄は頑なに拒否し、漏らしてしまいます)

尿意を感じても「おしっこ」とは言えず、急にバタバタ走り回り、落ち着かなくなるのがサインとなり、オムツをはかせて排尿しています。
排便の際は「うんち出る」と教えてくれて、オムツを履いています。
排尿タイミングは日によって違いますが、排尿数は1日4回程度です。
休日は息子の様子ですぐにオムツを履かせてあげられるので、おもらしはほぼ無いですが、平日の幼稚園の現場では、対応は遅れおもらしをしてしまうことが多いです。

尿意を感じてから、我慢が出来ず、おもらししてしまうこともあれば、パンツが濡れる位のチビリを繰り返したり、と。
最近は、毎日のようにおもらしをしています。おもらしをしても、残尿もあるようで、迎えに行くと必ずチビっています。
事前におしっこでないか確認しても「出ない」と言って、数分後にはおしっこしたくて我慢できなくなり走り回りちびってたり等よくあります。
少しちびると尿意は治まるのか、その後はそのまま遊んだりしています。

どうしておしっこと言えないのか、トイレでの排泄ができないのか、オムツしか受け入れられない固執や排尿行為の不安感など、精神的なものからきているものだと思っていましたが、切迫のような一面、ちびりを繰り返し、常に我慢をしていたり、残尿感がある状況など、不適切な排尿習慣も日常的に繰り返しているので、機能的な面での問題はないのかと思い、相談させて頂きました。

問題は、尿意を伝えられないこと、オムツ以外の排尿行為への拒絶等ではありますが、
機能的な面も含めて、小学生になるにあたり、排泄に関しては少しでも困ることを1つ1つ減らすことが出来れば、と思います。ご助言、よろしくお願いします。

A:池田先生の回答

ご質問有難うございます。息子さんの現在の状況にとても困っていることと存じます。昭和大学藤が丘病院の尿トラブル外来にも、5歳〜6歳になっても自分でトイレに行こうとしない、オムツでしか排尿できない等の相談で受診される子ども達が多くいます。

原因は、心因性や小児過活動膀胱、発達障害などの機能的な障害から、膀胱尿管逆流や二分脊椎症などの解剖学的に異常を認めるお子さんまで様々です。症状や経過からだけでは、診断に結びつけることが困難な患者さんが多いのも特徴です。

さらに、一般の小児科医や泌尿器科医では、同様のお子さんの診療経験に乏しいことから、検査から診断、そして治療まで行うことは難しいと思います。治療への近道は適切な診断を受け、保護者の方とお子様が病気の理由を理解し、乗り越えることだと思います。小学校入学までには絶対よくなってもらいたいので、お住いの地域の専門医の受診を是非お勧めします。